【自由な働き方に挑戦したい】会社を辞めて個人事業主になるまでの流れと申告の違いとは?

働き方いろいろ

こんにちは!falconです


「雇われる働き方を卒業して、自分のペースで仕事がしたい」――そんな思いを持っていませんか?

実際に、私も同じように「毎日、子供の予定と自分の予定に追われて、もっとストレスなく一日を終わりたい」「周りに気を使わずに時間を自由に使いたい」と思い、会社を辞めて個人で働き始めました。
今回は、会社を辞めて個人事業主として働き始めるための流れと、白色申告・青色申告の違いやメリット・デメリットについて、分かりやすく解説します。

これから、挑戦してみたいと考えている方向けに、できるだけ分かりやすく解説していこうと思います。

個人事業主とは、法人を設立せず、個人で事業を請け負って収入を得る働き方です。

会社に雇われない代わりに、自分で全てを決めて動く自由さが魅力。

税務署に「開業届」を提出し、その受理を受けることで個人事業主となり、以降は確定申告を行う必要があります。
収入の安定や税金なども自分で管理する必要があります。

副業が可能な会社であれば、雇われながら別で副業のために、個人事業主になることも可能です。

メリット内容
時間や場所に縛られない自由な働き方自宅、カフェ、旅先など好きな場所で仕事ができ、働く時間も自分次第。
人間関係のストレスが少ない上司や同僚との上下関係がないため、人間関係によるストレスが軽減される。
収入が自分次第で伸びる可能性働いた分・スキルが上がった分だけ収入が増えやすい。上限は自分の努力次第。
経費を活用して節税ができる仕事に関係する出費(通信費、家賃の一部、備品など)を経費にでき、節税につながる。
開業が簡単法人に比べて手続きがシンプルで、費用もかからない。開業届を出すだけでスタート可能。
副業としても始められる会社員のままでも開業届を出すことができ、副収入を得る手段として活用可能。

デメリット内容
収入が不安定になりやすい毎月の売上が一定ではなく、収入が大きく上下する可能性がある。
社会保障が会社員より手薄雇用保険、厚生年金、健康保険(会社負担分)などの恩恵が受けられない。すべて自己負担。
確定申告などの事務作業が必要毎年の確定申告(特に青色申告)は自分で行う必要があり、多少の経理知識が求められる。
孤独を感じやすい一人で仕事を進めるため、相談相手や雑談相手がいないことに寂しさを感じることも。
信用力が低め社会的な信用(クレジットカード審査、賃貸契約、ローン審査など)が会社員より厳しくなる傾向がある。
すべてが自己責任仕事が取れない・うまくいかない・トラブルが起きたときもすべて自分で対応する必要がある。

  • 自分のペースで働きたい人
  • スキルや専門性を活かしたい人
  • 独立志向がある人
  • 人間関係のストレスから解放されたい人

まとめると何だか難しそうに感じるかもしれませんが、地道にコツコツと自分で作業できる方であれば、難しくはありません。会社にいても毎日同じようで違う業務をコツコツを積み重ねてるので、同じように少しずつでも毎日継続していれば、必ず前に進めます。

ここでは、会社を辞めてからの流れを記載しているので、会社を辞めずに副業として個人事業主の申請をしたい方は②からの流れになります。また、会社を辞めて『自分で何か挑戦してみたいな…』と考えている方は、こちらの記事も読んでみてください。こちらでは、『自由な働き方に興味がある人向けに退職前にやっておくべき準備等』を記載したものになります。

① 退職の準備をする

  • 最後の給与明細や源泉徴収票を受け取る
  • 健康保険や年金の切り替え手続き
  • 公共職業安定所にて手続きを行う
  • 失業保険を申請する方は失業保険の手続き

② 開業届を提出する(超重要!)

個人で仕事を始めるときは、「開業届」を税務署に提出する必要があります。
この届出をすることで、正式に「個人事業主」として認められます。

  • 提出先:最寄りの税務署
  • 提出期限:開業から1ヶ月以内
  • 提出方法:郵送・持参・e-Tax(電子申告)も可能
  • 必要な書類:開業届(「個人事業の開業・廃業等届出書」←書類の名前です)

※この時に、青色申告にするか、白色申告にするか決めなければいけません。

 下記に違いも記載しますので、自分はどちらがいいか決めて青色申告がいい場合は申請手続きをしましょう。申請書類は「青色申告承認申請書」です!


比較項目白色申告青色申告
申請の必要不要必要(開業から2ヶ月以内)
記帳の方法単式簿記(簡単)複式簿記(やや難しい)
控除額なし最大65万円控除(条件あり)
赤字の繰越不可3年間繰越可能
家族への給料経費一部制限あり条件により全額経費可能

私が上記で悩んだのは、単式簿記と複式簿記でした。経理の経験は無かったので何の違いか分からなかったので下記に出来るだけ分かりやすくまとめました。

比較項目単式簿記 (たんしきぼき)複式簿記(ふくしきぼき)
主な対象白色申告青色申告(65万円控除)
記帳の方法1つの視点で記録 (お金の出入りだけ)2つの視点で記録(原因と結果を記録)
記帳の内容収入と支出の記録のみ取引の「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」を両方記録
難易度簡単(家計簿に近い)やや難しい(簿記の知識が必要)
利用する帳簿現金出納帳など仕訳帳、総勘定元帳、損益計算書、貸借対照表など
節税効果控除なし(or 10万円控除)最大65万円の所得控除が可能
  • 収入と支出を1つの面だけで記録する方法。
  • 例:お金が入ったら「収入」、出ていったら「支出」と記録するだけ。
  • 家計簿に近く、初心者でも簡単に始められる。

最低限、以下の5つの情報を記録します!

  1. 日付(取引があった日)
  2. 内容(摘要)(何をしたのか、どんな支出か)
  3. 収入金額
  4. 支出金額
  5. 残高(あれば)

① ノート・手書きでもOK(初期はこれでも十分)

  • 市販の「出納帳(すいとうちょう)」や普通のノートに表を作って記録。
  • 特別な書式ルールはないので、自分が見て分かる形でOK。
  • 1ヶ月ごとにまとめると管理しやすいです。

② Excel・Googleスプレッドシート

  • 手書きよりも集計しやすい。
  • 記帳のカスタマイズが簡単。
  • 無料で始められるのがメリット。

③ 会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生など)

  • 将来的に青色申告を考えている人におすすめ。
  • 銀行口座・クレカと連携して自動入力もできる。
  • 初心者でもミスが少なく、記録がしっかり残る。

記帳の具体例(Excelやノートに書く場合)

日付内容収入支出残高
2025/08/01ライティング報酬50,00050,000
2025/08/03ドメイン更新費1,50048,500
2025/08/05打合せカフェ代60047,900
2025/08/10商品PR記事報酬80,000127,900

※ 残高欄は必須ではありませんが、管理には便利です。


はい、必ず保管しましょう!!!

税務調査や経費の証明の際に必要になります。
収入に関するものは「請求書」「振込明細」、支出に関するものは「レシート」「領収書」が必要です。

保存のポイント:

  • 紙の場合は月ごとに封筒やファイルでまとめて保管。
  • スマホで撮影 → クラウド(GoogleドライブやDropbox)に保存も可。
  • 会計ソフトを使うと、レシートをスマホで撮って自動仕訳できます。

白色申告では、2022年以降帳簿保存が義務化されているので、以下の帳簿を作っておきましょう

  1. 収入帳(売上の記録)
  2. 支出帳(経費帳)(経費の記録)
  3. 現金出納帳(現金の出入り)
  4. 預金出納帳(銀行口座の動き)

  • 取引を「借方(何を得たか)」と「貸方(どうやって得たか)」の2方向から記録。
  • 例:10万円のパソコンを現金で買った場合
    → 借方:「備品 100,000」/貸方:「現金 100,000」
  • 会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)を使えば、簿記の知識がなくても比較的簡単に対応可能。
方法難易度おすすめ度特徴
① ノート or 手書き高め×書ける人は限られる。手間もかかる。初心者には非推奨。
② Excel・スプレッドシート汎用性はあるが、簿記の知識が必要。自作なら手間が多い。
③ 会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)自動仕訳やレシート読取、帳簿作成までできる。初心者も安心。

例①:商品を現金で10,000円で購入した

日付借方勘定科目金額貸方勘定科目金額摘要
8/5仕入10,000現金10,000仕入商品購入

例②:お客様から50,000円の入金(売上)あり(銀行振込)

日付借方勘定科目金額貸方勘定科目金額摘要
8/8普通預金50,000売上50,000Web制作代金入金

例③:パソコン(備品)をクレジットカードで購入(100,000円)

日付借方勘定科目金額貸方勘定科目金額摘要
8/10備品100,000未払金100,000ノートPC購入(クレカ)

絶対に必要です!!!!
複式簿記では、帳簿の正確性が重要視されるため、以下を必ず保管しましょう。

種類保存方法
領収書打ち合わせの飲食、交通費、仕入れなどスキャン or スマホ撮影してクラウド保存が安心
レシート消耗品や事務用品の購入紙で保存 or アプリ連携(freeeなど)
請求書・振込明細売上の証拠取引ごとにフォルダ分けして保存
クレジット明細カード支払いの裏付け月ごとに保存 or PDF保管

  1. 仕訳帳(しわけちょう):すべての取引を日付順に記録
  2. 総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう):科目ごとに集計
  3. 現金出納帳・預金出納帳
  4. 売掛帳・買掛帳(取引先との記録)
  5. 固定資産台帳(パソコンや設備などの管理)
  6. 決算書(損益計算書・貸借対照表) ←これがないと65万円控除にならない!

私の場合は、初めは白色申告からはじめました!初めての事が多かったので、まずは白色申告からはじめて、少しずつ勉強していけばいいかなという感じでした。


「自由に働きたい」という夢は、行動に移せば現実になります。
確かに最初は不安も多いですが、ひとつずつ準備すれば大丈夫です。

おすすめは、まず「開業届」と「青色申告承認申請書」を出すところからスタートすること!
最近では会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)を使えば、複式簿記も意外とスムーズです。


会社を辞めて、自分の時間を自分のために使う働き方――。
不安もありますが、それ以上に「自分の人生を生きている」という実感が得られるのが、個人事業主の魅力です。

はじめは自分にできるのか、不安になり一歩が踏み出せないかもしれませんが、毎日少しずつでもはじめていけば必ず成果は出てきます。 未経験から挑戦してみようかなと思ったときに、少しでもお力になれる記事があれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。